コンセプト・理念

国語の成績を伸ばすにはどうしたらいいのか?

難しい問いです。算数は最難関中学に合格するに十分な実力を持ちながら、国語の成績が振るわないためあきらめてしまうというケースも多いように思います。しかし、本当に伸ばし切っているでしょうか?正しい努力をつんでいるでしょうか?

感覚ではなく、このような能力を伸ばすためにこのような課題に取り組もう。この学校はこのような問題が出題されこのような能力が必要だが、自分は少し足りないからこういう勉強をしよう。そんな風に勉強する方向性をもって取り組めているでしょうか?

国語も単に感性・感覚の問題ではなく、論理であり努力の結果により成果が出るものなのです。

自分は国語の才能がないと、本当の自分の力を知る前に思い込みあきらめてしまっている子供、そして親御さんが実に多い。そんな意識を変えていきましょう。それは親子が共に学ぶことでより容易になります。そこで、親子で共に学ぶプログラムに取り組み、一歩一歩前進いたしましょう。

国語の能力とは

人類は、進化の過程で牙や爪、硬い甲羅などを身に着けるのではなく、道具の使用や言語というコミュニケーション手段を身に着けることで生き延び、繁栄してきました。

「共に生きていこう」という叫び、音声が細分化し体系化されたのが言語です。ともに生きるためのコミュニケーション能力には何が必要でしょうか?

語彙力の強化

赤ちゃんは1語文、2語文とその言語の使用を拡大していきます。語彙は身近な具体的な語彙(パパ、ママ、まんま)から抽象的な語彙へと拡大していきます。使用できる語彙量は、その子の世界の広さ、社会性、思考の深さと関連します。大学受験においても模擬テストで偏差値50を超えるかどうかは抽象語彙の理解度による部分が大きいのです。これは知識で10点アップできるという単純な問題ではないのです。

単に単語帳を覚えるというのではなく、実際の場面にあった言葉をセレクトし用いる能力を育てていく必要があります。とはいえ、受験の直前期には単語帳的な詰め込み式の語彙学習も必要となってきます。

一つの大きな柱が、漢字、熟語、和語、慣用的表現、外来語などのインプット、アウトプットであることは間違いありません。その際、反復、スピード、文脈運用(語彙の使用)という3要素を意識して勉強する必要があります。

レトリックの習得・説明

個人差はありますがだいたい4歳くらいで、アナロジー(類似)とメタファー(比喩)の理解ができるようになります。

入試問題の中心的課題は、マクロに見れば文章構造を理解すること―つまりアナロジーとコントラストに着目すること―であり、ミクロに見ればメタファーなど表現細部の意図を理解することです。そのアプローチの仕方が、説明的文章、文学的文章、詩、短歌俳句で異なってきます。

作者・著者は、自分が伝えたいことを最大限効果的に伝えるために、様々な工夫をするわけですが、その工夫を読み取ることに意識的でなくてはいけません。そしてその「工夫」はパターン化できます。その類型的なパターンを意識していくことが大切です。

社会性の習得

最難関中学の問題では、詩だけではなく文学的文章、説明的文章でもメタファーの内容を具体的に説明する問題がよく出題されますが、これは文脈の理解だけではなく社会的・文化的共通基盤によりかかる部分がおおくあります。それに対する理解度を試せるからです。文学的文章における心情の理解においては、登場人物の個別性に由来する部分と人間として自然な心情に由来する部分の差を意識する必要がありますが、個人的な人物造形よりある特定の場面における人間的共通感情が理解できるかを問題にするケースが多いです。男の子は、この部分、つまり社会性の発達が女の子に比べて少し遅く感じられます。これは経験値の問題であり、社会生活において経験値をつめないのであれば、問題を解く、本を読んで追体験するなどしてインプットしていくことが必要になります。

また、俳句における季語や季節感に関する問題なども、日本人としての共通の文化基盤を問題としています。広い意味でこれは文化という社会性を身につけているか、あるいは身につけようという意欲を持って勉強に取り組んでいるかということを問題としているわけです。

読みの多様性に対する意識

言葉の意味は多様であり、多層な構造をしています。解釈という観点では多様であることを知って「読む」という行為をしなくてはなりません。その多様性を問題として、自分の考えを述べる問題もありますし、根拠をもってある読みに限定する場合もあります。今の受験国語の主流は後者です。ようは意味や解釈とは、きわめてあいまいなものであることを知ったうえで、そのあいまいさを限定する根拠が仕組まれた問題しか成立しないと自覚的に読むことが必要なのです。

国語の問題に望むにあたり、以上のような能力や観点を意識し、自分の学習に生かしていけるように具体的に指導することを目指します。

国語の習得は、長い年月を経てなされます。この世に生を受けてよりこれまで一番の先生は間違いなくご両親です。ご両親が一番子供のことを知っているはずです。ですから、ご両親が一番良い国語の先生になれる可能性が高いのです。

「伸びる国語の会」の柱が親子ともに学ぶ「伴走プログラム」である所以です。

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