私は「エリートを育てたい」、そして、そのことを通して社会とかかわり少しでもよい社会にしてゆく貢献をしたいと考えています。
学生の頃、『萬葉集』を中心とした日本古典文学と中国文学の比較文学研究をしてまいりました。日本人はいったい何を「幸せ」と感じてきたのかということが、いつも心の片隅にありました。奈良時代「しあわせ」という言葉は存在しません。「さち」という物質的な豊かさを表す言葉がもっとも近いでしょうか。サ変動詞「す」の連用形「し」に四段動詞「あふ」がついた「しあふ」という言葉ができ、それが名詞化するのは中世。良いもの、悪いものに巡り合う機会を意味していました。そののち良いものに巡り合う機会を中心に表現されるようになって現代に至っています。「しあわせ」とはまさに良きめぐりあいのことと我々のご先祖様は感じてきたわけです。
過激な受験戦争で親子ともども疲弊し、子供は子供、時に親は親で自分を責め、お互いを責めることもあります。このつらい状況が、素晴らしい学校と巡り合いそこへ合格するというすばらしい「しあわせ」へとなりますように少しでもお役に立てればと思います。
微力ながら全力で支えてまいります。よろしくお願いいたします。
吉田 知不足(信宏)